ラバース!国旗の世界へようこそ!案内人のコッキリンです。
今日はアフリカ最西部にあるモロッコの国旗について見ていきたいと思います。
モロッコはエキゾチックなイメージがありますが、サハラ砂漠や古代遺跡など、見所がたくさんありそうですね。いつか訪れてみたい国の一つです!!
そんなモロッコの国旗がどのようなものか知っていますか?
Contents
<モロッコの国旗 色やデザイン>
比率やデザイン
モロッコの国旗の縦横比率は2:3です。日本国旗と同じ比率ですね。
色は深紅の旗に緑で五芒星「スレイマン(ソロモン)の印章」が描かれています。
五芒星(ごぼうせい)とは五つの角を持つ星マークで、長さが同じ五本の線が交差し、星の中心には五角形が表れる図形のことです。ペンタグラムとも呼ばれています。
色が意味するものは?
深紅の色は予言者ムハンマドを象徴しています。ムハンマドはイスラム教の開祖ですね。また、勇敢さ、忍耐力、力強さも表しています。
星に使われている緑はイスラム教の伝統的な色です。愛、喜び、希望も表しているようです。
赤も緑もイスラム教を表す色なんですね。国旗を見ると、その国の宗教もわかってきそうですね。
スレイマン(ソロモン)の印章とは?
モロッコの国旗の中央にある五芒星は「スレイマン(ソロモン)の印章」を表しているとのことですが、どのようなものかご存じですか?
エルサレムで建設中の神殿がなかなかうまく進まなかったソロモン王は神であるヤハウェに祈りました。ヤハウェの命を受けて大天使ミカエルがソロモン王に指輪を授けました。ソロモンの指輪は様々な悪霊を働かせる権威を与えると言われています。ソロモン王は指輪の力で多くの天使や悪魔を使役し神殿を築きました。
この神話から、五芒星はソロモンの指輪の象徴であり、幸福のシンボルとして様々な国や地域で使用されているようですよ。
<モロッコの国旗 歴史や由来>
紀元前にベルベル人マウリ部族の王国であるマウレタリア王国が栄えました。その後はローマ帝国の支配下になり、8世紀ごろまで続きました。
8世紀初めにはイスラム帝国のウマイヤ朝がモロッコを征服し、モロッコのイスラーム化とアラブ化が始まりました。
アラブ人はモロッコを拠点としてイベリア半島に渡り、ヨーロッパ大陸へ侵攻。西ゴート王国を滅ぼし、アル=アンダルスのイスラーム化を進めました。
アラウィー朝成立
1660年にはアラウィー朝が成立し、現在まで続いています。
アラウィー王朝が始まったころの旗は赤旗が使われていました。
赤一色のとてもシンプルな旗ですね。
1912年「ほかの多くの赤旗と区別するため」緑の星が付け加えられました。
その後モロッコはフランスやスペインに支配されるようになりますが、赤旗に緑の星の国旗は引き続き使われていたようです。
しかし、それは陸地での使用に限られていました。
海ではモロッコの国旗のカントン部にフランス国旗を配したものが使用されていたようです。
パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=12256408による
モロッコの独立
第二次世界大戦後、モロッコの独立への動きが高まり、1956年に独立を果たしました。
国旗は正式に制定され、 憲法第7条で「王国のしるしは、中央に5つの稜を持つ緑の星を伴った赤い旗である」と定められています。
<モロッコの国旗と似ている国旗>
モロッコの国旗に似ている国旗はあるのでしょうか。
ベトナムの国旗
赤旗に星マークというところが同じベトナム国旗。こちらは黄色の星ですね。
モロッコの赤と緑の星はイスラム教を表していますが、ベトナム国旗の赤と星は共産主義を表していますよ。
チュニジアの国旗
チュニジアの国旗も赤旗ですね。中央には星だけでなく月のマークもあります。どちらもイスラム教のシンボルですね。
アルジェリアの国旗
モロッコのお隣りの国アルジェリアの国旗も赤と緑、そして星が使われていますね。どれもイスラム教のシンボルです。
<まとめ>
今日はモロッコの国旗について見てきました。
モロッコの国旗は、予言者ムハンマドを表す赤旗にスレイマン(ソロモン)の印章を表す五芒星。そして、その五芒星はイスラム教の伝統的な色である緑で描かれていますね。
エキゾチックなイメージの国モロッコ。いつか旅してみたいですね~。
では、また!ビッサラーマ!!